Self “Stranger” Portrait


コンセプト


先日は道すがら突然お呼び止めしたにもかかわらず、私の依頼に応え、写真を
撮ってくださりありがとうございました。実を言うと、私は普段からどこそこであなた
同様、見ず知らずの方に「写真を撮ってもらえませんか」と声を掛けています。
こうして撮っていただいた写真を「Self“Stranger”Portrait」(SSP)と称し、私と他者
であるあなたとの「距離」について考える糧としています。また、SSPを通して偶然
かつ一瞬の出会いの妙に触れることを何よりの楽しみとしています。

◆ サングラスについて
撮影の直前、私がわざわざサングラスを掛けるという行為を不思議に思われなかった
でしょうか。時に威圧的な感じさえ与えるサングラスをあえて用いる理由は、自らの
表情に特別の意味を付与させないようにすると共に、(あなたへの接近を試みながらも
自ら視線を遮ることで)逆説的にあなたとの距離についての問いを投げかけたいから
です。

◆ カメラについて
撮影者のあなたとモデルの私との立位置としての距離を写真上に表すため、一般的に
肉眼で見た感じと最も近しいとされる標準レンズを備えた、自動制御のコンパクトカメラ
で撮影していただきました。

◆ 名刺について
あなたが撮影してくださった写真を後日確認していただけるよう、SSPのHPアドレス
を記した名刺を差し上げた次第です。これにより、本来なら一期一会の「点」でしか
なかった私とあなたとの関係を「線」へと生成していこうとするものです。
ただし、これにはあなたの勇気あるアクセスが必要となります。